対象者
性別 | 女 |
年齢 | 6歳 |
診断・症状 | ウエスト症候群 気管切開 胃瘻 |
実践者
保護者(母) | 毎年恒例のママ手作りのアドベントカレンダー。 12月1日から毎日一袋ずつ開けていくプレゼント。 開けるのが楽しいだけなので中身はその日のおやつやったり生活必需品なんかを入れるとはいつぞやも書きましたが。 23日はサンタのブーツ的なおやつのたくさん入ったバッグっシャンメリーと決まっていて。 それをどこかに隠して「今日のプレゼントは二階のねんねの部屋の洗面所の下にあるよ」とか書いて置くと喜んで探してくれるのです。 23日以外にも、1日から23日までの間のどこか一日あたりに、やや大きめの目玉のプレゼントを入れておくのですが… 今年はどうしてもこれにしたい!というプレゼントがありました。 |
ハウツー

- 「ぼくのおとうとは機械の鼻」
※以下ネタバレ含みますので、見たくない方は見ないでくださいね。
この本、同じ重心の子を育てるママがインスタで紹介してて、どうしてもはっくんにあげたくて。
機械の鼻でおしゃべりもできなくていつもタイヤのついたイスに座ってて、機械が壊れるといきができなくなっちゃうおとうとのことを、お友達に聞かれるのがとっても恥ずかしいし、ゆうえんちに行く日におとうとが病院に行かないと行けなくなっちゃって、ゆうえんちに行けなくなって嫌な思いをします。
おとうとのところにはいつもいろんな人がきて、おとうとをたすけてくれているのに、ぼくのとこにはだれも来てくれない。
そんな思いを抱えているぼくは、時々おとうとにいたずらをします。
それでもおとうとはいつもニコニコしています。
そんなある日、ぼくの夢におとうとが出てきて…
「ぼくのせいでゆうえんちに行けなくなって、お友達にいろいろ聞かれてごめんね。でもいつも優しくしてくれてありがとう」と話せないはずのおとうとが夢で話しかけます。
ぼくは、「ちがう!ぼくは優しくなんかない。いつもおとうとのせいでっておもってる!おとうとなんていなくなればいいのにって思ってる!」と泣きます。
その時どこからか、「むりにやさしくなんて、しなくてもいいんだ。そんなきみもだいすきだ」「きみもおとうともおんなじようにあいしてるよ」と声が聞こえてきます。
朝起きたぼくは、おとうとに「ぼくのおとうとになってくれてありがとう」と言いに行きます。
…と端折って書いたつもりですが、だいぶネタバレ(笑)
なんかyou tube でも見られるそうなので、興味のある方は是非!
もうはっくんより一足先に読んだママ、号泣(T_T)
パパにもこれ読んでみ、と渡したら活字嫌いなパパはえ?と怪訝な顔をしていましたが、読み終わったら泣いていました。
もちろんばばもこれ、泣けるな、と号泣。
ある日のアドベントカレンダーでこのプレゼントを見つけたはっくん。
めったに読書なんかしないはっくんが、しばらく真剣に読んでいました。
読み終わったタイミングでどうやった?ときいても「んー」としか言わなかったし、その時はママもそれ以上はつっこまなかったんやけど。
しばらく目につくところに置いておいたので、別の日にはっくんこの本読めた?と話を振ってみました。
はっくん「うん、読んだで。」
ママ「どう思った?」
はっくん「あんちゃんといっしょやな、と思った。タイヤのついたイスに座ってるとか、シューシュー音がなる、とか」
ママ「ほんまやな、よー読んでるやん。」
はっくん「おにいちゃんもおれといっしょやな、なんでなん?てきかれるもん。」
ママ「そっか、あんちゃんのことお友達になんでなん?て聞かれたことあるんやな。なんて答えたん?」
はっくん「わすれた」
てな具合で。
多分最後の忘れたってのは違うような…答えられなかったかな?前は病気やから、って答えてた気がするけど。
はっくんの小学校のお友達には、あんちゃんのこと知らない子の方が多いと思っていましたが、少し前に新聞に載ったことがあったのでその時にあんちゃんのことを聞かれたりしたみたいです。
ママが、この本ではっくんに一番伝えたいことは、あんちゃんのこと聞かれたくないな、とかあんちゃんのせいで、とかいなければよかったのにって思うことは、決してダメなことじゃないこと。
無理にあんちゃんに優しくする必要もないこと。
そんなはっくんもあんちゃんもこっちゃんも、みんな同じように大切な存在だということ。
パパもママも今まであんちゃんに優しくしてくれるはっくんをものすごく褒めてきたし、きっとはっくんの中にもあんちゃんには優しくしないといけない、とか優しくしたらパパとママが喜んでくれる、という思いがあると思います。
でも、あんちゃんがなんで歩けへんの?とかなんでなん?と聞かれて嫌な思いをしているのも事実で。
あんちゃんのとこにはたーっくさん訪問してくれる訪看さんや先生たちがいるのも事実で。
家にたくさん人がきてもみんなあんちゃんばっからは見てるな、とか多分おもってるやろうし、あんちゃんのこと聞かれて嫌や、とか言いにくいのかな、と思ったりしていて。
そーゆーあんちゃんに対する可愛い、だけじゃない複雑な思いを持つことは全然ダメなことじゃないよ、ってこの先そういう感情を持つことも増えるだろうはっくんが少しでも気が楽になればいいな、と思ったのです。
この本の、最後にはたくさんの医療的ケア児とその兄弟たちの笑顔の写真が載っています。
あんちゃんだけじゃなくて、機械の鼻の子はこんなにたくさんいるんだよ、その兄弟たちもたくさんいて、はっくんだけじゃないよって伝わればいいな。
一緒に見ていたこっちゃんは、チューブがついてたらみんなあんちゃんに見えるらしく、「これあんちゃん?」と何回も聞いていましたが(笑)
こっちゃんにはまだ早すぎる内容。
でもいつか絶対心のよりどころになる、そんな素晴らしい絵本です。
難しいな、兄弟児。
はっくんももうママの知らないところでひそかに嫌な思いをしている、それをこの本を一緒に見ることで知ることができました。
あんちゃんを妹としてかわいく思う気持ちも本当で、でもお友達になんでなん?て聞かれて嫌な気持ちになるのも事実で、その両極端な感情をどうしていいのかわからんやろなぁー。
時々この本見返してほしいな。
ずっと目のつくところに置いておこうと思います♪(´ε` )
引用元
あんちゃんのペース☆
※記事内で紹介している方法等は、あくまで体験者の実践している方法であり、当社において安全性や症状の改善・効果等を何ら保証するものではありません。お客様ご自身においてご確認の上、対象者の症状、性質、身体状況などを踏まえ、お客様の自己判断で実践してください。