ハウツー
- 今回、障害を持つ子ども達の将来のことについての講演をしてくださる先生のお話を、絶対聴いた方がいい!!という助言をお友だちママから教えてもらい参加を決めました。
その先生は、福祉大学での教授をしていたり、ご自分で障害者の施設をいくつも経営している、専門家であり、現場のプロです。
また、ご自身のご家族は、自分以外全員障害者というなんともトリッキーな家族環境で生まれ育った当事者でもあります。
簡単に説明しますと、
父、肢体不自由(車イス)、職業・学校の先生
母、全盲、体幹障害
兄、脳性まひ
姉、重度知的障害(多動
兄、脳性まひ(医療ケアあり
ご本人、健常者
という家族構成です。
障害のオンパレード感、ハンパねぇ!!!(笑)
今は、お姉さん以外のご家族は亡くなられたということですが、ご家族のために(自分の人生のために)20歳の大学在学中に障害者施設を設立し、今では大小含め27施設を運営、利用者は500人以上、下は2ヶ月の赤ちゃんから、上は90歳の方まで、様々な方のそれぞれのライフステージに合った施設、サービスを提供しています。
この経歴聞いただけで、面白そうな人でしょ??
実際、お話、とても面白かったです(・∀・)
専門家であり、現場のプロであり、家族としての当事者であり、全部の方向から物事をみています。
だから、現実的なことも、嫌なことも、素直な言葉で話してくださって、それがとても心に響きます。
とても印象に残ったフレーズは、
「もう一度生まれ変わって、障害者の家族になりたいか?と聞かれたら、絶対に嫌だ!そりゃ大変だもん。でも、幸せか?不幸せか?って聞かれたら、確実に幸せだ!!」
という言葉でした。
先生は、きょうだい児(しかも複数!)としての立場からなので、親の私の立場とは微妙に違いますが…
ちなみに、私は、「もう一度、障害児の親になりたいか?」と聞かれたら、「(障害児でも健常児でも)どっちでもいい」(笑)
「幸せか?不幸せか?」と聞かれたら、「もちろん、幸せ!」です(^^)
今回の講演のテーマは、「障害者家族が準備しておくべきこと、考えておくべきこと」的な。
いろいろ話のポイントはあったんだけど、私にとって大きく響いたのは、
「その子が25歳くらいを目安に、家を離れて暮らす場所を整えてあげること」
です。
障害者の親は、だいたい「いつか」はそういう施設に入ることは覚悟している。
でも、いつ入るの?って聞くと、「いつか」としか言えない。
障害の有無、重度に限らず、「人」として当たり前のことをしてあげるべき。
25歳っていったら、もういい歳だよ?
ついでに、親だって、もういい歳だよ??
どうしても、障害児の親って、子どもを過保護にさせすぎな所があるようで(笑)
私も、自分たちがmomoの面倒を看られる限界まで、自宅で一緒に暮らすつもりで考えていました。
自分たちが動けなくなった、もしくは、亡くなった後は、施設などで暮らす。
でも、この話を聞いた後、考えてみると。
仮に、自分が80歳で限界を感じたとする。
その時、momoは50歳。
50歳まで、自宅でぬくぬくと過ごした人間が、今日から急に他の人と暮らせ、と言われてもうまく馴染めるだろうか??
もう自分の生活スタイルが確立してるだろうし、そこから、他人との共同生活に合わせていくのは、健常者だって相当のストレスになると思う。
在宅とは言え、日中は生活介護(デイサービスみたいな)を使うと思うので、他者との関わりがないわけではないけど、それでも、日中過ごすのと、生活するのでは全然違うと思います。
その前に、自分たちの親の世代の介護もあるかもしれない。
それを全部を引き受けられるとは限らないよね。
momoのことは、できるだけ自分たちで…とは思っていたけど、それは親のエゴであって、果たして本当にmomoのためになることなんだろうか???
子離れしなければならないのは、私たちなんじゃないだろうか???
という事を強く感じました。
でも、じゃ、momoに合った、ここなら!と思える施設が身近にあるのかというと、それはまた別問題で。
だからこそ、今からでも、いろいろな選択肢を考えて、環境を整えられるように準備(心の準備も含め)をしなければならないんだ!ということを知りました。
今まで、漠然と、「まだ先のこと〜(^_^;)」と考えていたことでしたが、そんな悠長なこと言ってる場合じゃない!!ということがわかり、大変勉強になりました。
入所施設、グループホーム、在宅、将来のことだけでなく、今の生活に関しても、いろいろな角度から考えていくキッカケになり、本当に感謝しています!